『参加者様に12の質問』せえのさんの回答

1.お名前と利きペダ投稿作品の番号・作品名をどうぞ。
せえのと申します。
B04「彼らのコナモノ青春録」を書きました。

2.投稿作品の「自分としてはここがポイント!」という部分を教えてください。
①構成
お好み焼きを中心に添えて、信号機3人にまつわる話を3本立てで書きました。1本ずつでも全体を通しても意味を持つ話にできたので個人的には満足しています。構成関連でいただいた感想はニコニコニヤニヤしながらスクショしてしまいました。嬉しかったです。
話に出てくるお好み焼き屋さんは、彼らにとっての恒例の場所であり、彼らだけの秘密の場所であり、絆の象徴である、というテーマを込めて書きました。だから杉元くんや鏑木くんにも誰にも教えられないということで。
最後の終わり方は、鏑木と段竹の2人も信号機のように自分たちだけの店を見つけて、そこで3年間成長していくのかなぁ、というような、歴史は繰り返す、という未来を予感させるような終わりにしました。総北魂の継承を表したかったのですが、伝わりづらかったなぁと自分で読み返して思いました。もっと精進したいです。

②ハズし
お好み焼き屋の直接的なシーンは敢えて描かない、信号機の各メンバーも別キャラから俯瞰して描く、という「ハズし」を意識しました。
お好み焼きもタイトルで「コナモノ」と敢えてぼかすことで、粉物にはたこ焼きもあるしもんじゃ焼きもある、その中で使われたのはお好み焼きである、ということが際立てばいいなと思いました。具材を混ぜて一つの丸をつくるお好み焼きは、(個人的に)完璧なバランスである信号機の関係性の暗喩でした。さすがに分かりづらいよな、と思っていたのですが、この点に言及して下さった感想もあって本当に嬉しかったです。

 

3.投稿作品は書きやすかったですか? 書きにくかったですか? それはなぜ?
書きやすかったです。構成と大筋はすぐに決まりました。
信号機で何か書きたいな→信号機と食べ物の組み合わせといえばなんだろう→なんかお好み焼きのCパートあったな→あれって一番最初に3人で集まってご飯に行ったってことかな、まで考えたら、お好み焼きを中心にした成長記録にしよう!3000字だから1000字ずつくらいでいけるやろ!と。
ただ、完全に見積もりを誤って、文章を肉付けしたら4000字近くなり…3200字(投稿フォームの文字数制限に怒られない限界)まで減らす作業には時間がかかりました。

4.推理企画ということで、『当てられない工夫』または逆に『当ててもらう工夫』をしましたか? した人は、どんな工夫か教えてください。
初参加ということもあり、当てられない方面にはほとんど工夫しませんでした。大好きな信号機が書きたかったのでそのまま信号機にしましたし、一人称で書く癖、終始明るめの雰囲気で書き進める癖、句点が多くなる癖、地の文に会話文を埋め込む癖、そのままです。
敢えていうなら、場面転換にはいつも「◆◆◆」を使うのを「==」にしたぐらいでしょうか?でも、ただの焼け石に水だったと思います。
ああ、あと荒北さんを出さないようにしたこと!荒北語のカタカナ比率でバレるのを恐れました。でもいつか登場させてみたいです。

当ててもらう工夫…と言えるのか分かりませんが、期間中に同題ペダルやワンドロに参加して参考作品(?)を増やしていました。

5.推理されてみて、いかがでしたか?予想通りだったこと、予想外だったこと、自分の作品について新たに気付いたことなどがあれば教えてください。
「猫の骨」に何票か入っていたのはものすごく驚きました。自分にはああいう繊細な文章は絶対に書けない文章だと思っていたので!
「つまらないものですが」は一人称のお話なので、普段の自分の作品に傾向が近くて票が割れたのは納得でした。でも、私はあんなに小気味良い感じには書けないです。

6.その他、投稿作品について、自由に語ってください!
とにかく総北への愛を込めました。できるだけ多くの人を出そうと頑張った結果、文字数キツキツになってしまいました。でも後悔はしてません!そして道とん堀コラボありがとうございます!!

あとは裏話をひとつ。実はフォームから投稿後、ひどすぎる凡ミスに気付いて作品をまるまる差し替えてもらいました。
記者にあまり注目されていないことを表現するため、お家芸にもなっている名前を間違えられる手嶋さんを「手嶋の島は『島』になっていた」という文を書いたのですが、差し替え前の文は「手嶋の島には山編がなかった」でした。
嶋の右側って島じゃなくて鳥なんですね……!!自分の無知さに引きました。直前で気付けて本当に本当によかったです。

7.推理には参加しましたか?参加したかたは、当てることはできましたか?
参加しました。全グループは無理でした、すみません。
トータルで見ると全然当たりませんでした!ただ、前々から好きで作品を繰り返し読んでいた方が何名かいらっしゃって、その方々は無事全問正解でした。

8.推理に参加した人は、推理のポイントにしたところと、その結果(当たったかどうか)を教えてください。
普段から書かれている作品の雰囲気でしょうか?あとは一文の長さとか。
ツイッターのアカウントを載せていた方のところにはお邪魔して呟きの雰囲気を見たりしました。でも当たっていませんでした。利きペダの奥深さを感じました。

9.その他、推理企画ならではのご感想があれば教えてください。
主催者の悠さんがツイッターで「感想を語るのが明示的に許されている(むしろ推奨されている)のがこの企画のメリット」と仰っていましたが、本当にその通りだと思います。感想言うのって重いな、とか、この作者さんに感想なんて畏れ多い…という先入観とか、そういうものを取っ払って気軽にタグをつけてツイートできるのが嬉しかったです。
特に私は深読み、伏線探し、考察が大好きで、人の作品について語ったり意図を探ったりするのが本当に好きなので、感想ウエルカムな空気はありがたかったです。

10.自分の作品以外で、このお話が好き! という作品があればぜひ語ってください。
E03「あげる」
カブくん大好きなので胸がきゅんとしました。いい子すぎて抱きしめたいです。段竹が長男、カブが末っ子という設定が大好きなので、本当にツボなお話でした。感想ツイートにも書かせてもらったのですが、タイトルが好きです。

F06「八月三日、食堂にて」
引くほど読みました。覚えるほど読みました。大好きです。キャラクターが生きてます。泉田くんはポケットティッシュを常備しているし新開さんは2回、荒北さんは1回おかわりをします。キャラの行動に説得力がありすぎてすごいです。言葉選びも好きです。衝撃でした。大好きです。

まだまだあるのですが、キリがないので2作品だけ。改めて53作ってものすごく贅沢ですね…!

11.今回「利きペダ」に参加してみて、いかがでしたか?ご感想をどうぞ。
書き手として、読み手として、また推理者として目一杯楽しませていただきました。
書き手として参加してくださった方々、素敵な作品をありがとうございました。期間中は推理のために何度も、時には推理のことなんて忘れて何度も読み返させていただきました。読み手として満たされながらも、同じ書き手としてとても勉強になりました。
読み手として参加してくださった方々、ありがとうございました。好きキャラ、好きCPがあるだけに、普段であれば絶対に私の作品を目にしないであろう方々が私の作品を読んでくれたという事実だけで嬉しいですし、感想までくださった方には感謝しかありません。本当にありがとうございます。勇気を出して書き手に回ってよかったです。

ペダルの非恋愛作品って、このようなきっかけがないとなかなか(自分は)書かないので新鮮でした。恋愛作品だと「こういうシーンが書きたい!」「こういうセリフを言う推しが見たい!」「こういう展開にしたい!」という気持ちが先行して書くものなんですけど、非恋愛作品だと使う頭が全然違いますね。振り幅の広いお題を使って、このキャラを使って、こう描こう、と頭の中でパズルのように組み立てる作業が本当に楽しかったです。
ペダルって本当に素晴らしい作品で、全キャラがなんだかんだで魅力的だから、書いたことのないキャラ、書きたいキャラって沢山いると思うんです。そういう意味で、この企画のルールとペダルというジャンルの親和性ってものすごく高いなぁ、と思いました。

 

12.次回やそれ以降の開催に向けて「こうだったらいいのに!」というご希望などありましたらどうぞ。
すでに充実しすぎていて、特に思いつきませんでした。本当に楽しい企画なので、これからも続いていってほしいなぁと思います。